
ご挨拶
こんにちは!
この団体のことを、あなたは初めて知ったのではないでしょうか。
それとも、前にも見に来てくれたことがあるのでしょうか。
どんな方にも、ありがとう。感謝を伝えたいと思います。
さて、突然ですが質問です。
私の敬愛する昭和の大スター・坂本九が、福祉活動に取り組んでいたことはご存知でしょうか。
彼は、小児麻痺のチャリティ活動に参加したり、手話を広めようと歌を歌ったり、北海道で福祉番組の司会をしたりと、たくさん活躍しました。
そんな彼が、常に考えていたこと。それが、当事者と一緒に歌ったり、お話したりすることでした。一緒に歌を歌うことで、お話することで、心を通じ合わせることができると。それが本当の「当事者への理解」に繋がると信じて、どんな人にも笑顔で接していました。
彼が旅立って40年。彼が蒔いた種は今、沢山の人が関わることで花を咲かせています。
今や手話は、ドラマでも扱われるようになりました。様々な病気などを抱える人たちが表に出てこられるようになりました。
もし、彼の活動がなければ、それはもっと遅くなっていたかもしれないと言う人もいるほどです。
私は、彼と同じことをしているわけではありません。ですが、彼の人生観を青春時代に知ったことで、大きく影響を受けたことは間違いありません。私の活動には、彼の思いや考え方が根底にあるのです。
この「共育」という考え方もその一つです。最初は、ヘルプマークの知識を伝えるということを中心に考えていました。
ですが、それ以上に必要だったのが、それを使う人たちがいざという時、どんな支援が必要なのか。どんなハンデを抱え、どう対応すれば助かるのか。それを考えることでした。ヘルプマークは、あくまでそのためのツールなのです。
それを伝えることができるのは、何と言っても当事者です。発言が難しい当事者でも、発言ができる当事者による紹介という形であれば、より聞き手も現実的に感じやすくなります。
一方で、辛い、悲しいというだけでは、本当の共育とは言えません。健常者(敢えてそう言います)に喜怒哀楽があるように、当事者にも喜怒哀楽があります。それを、伝えられる範囲内で伝えること。それが、坂本九の「皆さんも、ご一緒に」の考えから繋がった、私なりの今のところの結論なのです。
「当事者への理解をお願いします」とは、誰でも言えます。いくらでも言えます。なら、私はそれを、子どもたちや地域の皆様の前でも言いたい。それと同時に、皆様がこれからを生きていく上で必要になるであろう、「いざ自分が病気になった時に…」という現実を受け入れざるを得ないという現実。その現実が来る前に、できることを一緒にやっていきましょう。
レインボーi代表
末守美成都